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OCT MAGAZINE

2007.04.01

買っちゃった・・・のだ

 こんにちは田中です。更新が遅れてすいません。今週はOCT校友会大阪ブロック支部新会員歓迎会の準備に追われてなかなか書き込むことが出来ず、今日までズルズルと来てしまいました。昨日の「OCT校友会大阪ブロック支部新会員歓迎会」に参加して頂いた方は有難う。特に2部の見知った顔が並び僕としてはとても嬉しかったです。OB建築家の吉井先生や三澤さん、高原さんのお三方の講演もOB会ということもあり建築そのものの話より、ご自身の卒業後エピソードを中心としたお話で今、皆さんが置かれている立場に非常に参考になるお話ではなかったかと思います。皆さんの全てが「建築家」というものを目指している訳ではないので、あくまでも「建築家」というものも一つの選択肢でしかありませんが、いかなる選択をしたとしても第一線で活躍される人にはある共通するものが見えてくるような気がします。昨日のお話でその辺りが見えてくると又、自分自身も変わってくるのかなと思いました。
 ところで、先日のブログの続きになるかもしれませんが、お伊勢まいりに気を良くした僕は集めたお札をお祭りするために、念願の「神棚」を購入してしまいました。まあ、そんなに高価なものではないのですが神様をお祭りするとなんだか自分自身も浄化されたような清廉な気持ちになります。しかも神棚の社の軒先を眺める度に建築的な気持ちも刺激されます。(代々神楽のお札はちょっと大きすぎてお社に入りませんでした。おそるべき「代々神楽なり」)
 神棚の社は「神宮式年遷宮」にちなんで20年ぐらいには買い換えないといけないようです。「神宮式年遷宮」とは伊勢神宮の建物を20年に一度建替える儀式だそうです。先日、お伊勢まいりに行ったときも、内宮、外宮、別宮ともにお社のとなりにお社と同規模の空き地がありました。20年に一回、そこを行ったり来たりするのですね。最近の建築界や国交省の住宅政策では以前の「スクラップ&ビルド」を止めて、「ストック&リノベーション」へ移行しようと叫ばれています。しかし、この「神宮式年遷宮」はまさに「スクラップ&ビルド」で西暦690年からほぼ絶え間なく行われています。「神宮式年遷宮」はお社の劣化の為だけでなく、おそらく20年に一回の建替えということで、その為に寄付・寄進を募ったり各地で活動を行うことで人々の心からいつまでも信仰心を失わない効果をもたらしているのだと思います。何かを壊し、何かを創ることで人々が一致団結するという、その手段として「スクラップ&ビルド」がおこなわれる、環境問題としては悪いことかもしれませんが熱しやすく冷めやすい日本人の特性にはマッチしているのかもしれません。
 そう思うと、現代日本の「モダニズム」建築というのも関東大震災や第二次世界大戦により日本全土でスクラップが行われ、その荒野をビルドする為に生まれた建築が前川國男であったり、吉阪隆正であったり、坂倉準三であったのかもしれません。もし、震災や戦争という「スクラップ」行為が行われていなければ前述の3人を含めた偉大なる建築家の出現はひょっとすると無かったのかも・・・とさえ思ってしまいます。そういえば、コルビュジェやF・L・ロイドやミースといった現代建築の祖たちも鉄・コンクリート・ガラスといった「産業革命」という工業界の「スクラップ」がなければあの建築は存在できなっかたでしょう。
 今の建築はモダニズム→メタボリズム→脱モダニズムときて新たなる模索をしているようですが、長きに渡る澱みの中でいい加減、疲弊している感があります。おそらく「ストック&リノベーション」なんてものが主流となればその疲弊はさらに進むことでしょう。東京では今、不動産投資バブルがきて、まさに建築(建設)ラッシュです。土地も建物も再編成されています。しかし、残念ながらそれらは中心地のごく限られた地域のみです。ここで大きな「スクラップ」の波がなければ新たなる発展は見込めないのかもしれません。そしてそれは建築だけのことでなく、あらゆる分野、そして自分自身も・・・・。