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OCT MAGAZINE

2008.01.24

幸福の追求権

こんばんは、TAの田中です。「大寒」となると同時に全国的に寒気が襲ってきて各地で雪に見舞われましたね。地球温暖化が叫ばれる今日この頃ですが二十四節気を創った先人の英知も捨てたものではないですね。兎角、データを元に行動する現代人にとってこうした歴史の中ではぐくまれた暦というを忘れないようにしなければいけませんね。

そんなことを言ってる内に皆さんの「卒業設計」提出まで残り15日です。全日程の内、約88%が消化されました。ラストスパートです、気を引き締めて取り組んで下さい。

日程的に考えるとそろそろ見直しの時期かと思いますが、ここでの粘りがのちのち生きてきます。作品が出来上がったからと言って安息せず、もう一度、最初に立ち返って見直して見て下さい。制作している時には気づかなかった綻びがきっと一つや二つはあるはずです。そこで手を抜かずに突き詰めて見て下さい。「丁寧」と「しつこさ」が作品のグレードを上げていきます。手を抜けば、抜いた分グレードは下がっていきます。如何に真摯に取り組んだかが見る側の共感を呼びます。

抽象的な事ばかり言っていても仕方がないので、僕から一言アドバイスを・・・・

ここに来て「作品の良し悪し」は置いておきまして、最後に「如何に伝えるか?」という事をよく考えて下さい。設計とは最終的に如何にプレゼンするかです。そしてその手法は言葉や映像ではなく、「A2」という紙面に限定されています。表紙をめくった時に見る側を如何に刺激し、作者側の世界に引き込むかです。その為には「レイアウト」(紙面構成)というものが非常に大切になります。

長々とデータや説明を羅列されても正直、見る側はうんざりしてしまいます。まずは単純明瞭に自分の考察を纏め、紙面での効果的な配置を考える。

次に、図面の配置をよく考える。「プレゼンの為の図面」と「設計図書の図面」とは目的が違います。平面図(配置図)、立面図、断面図というのは相関性が高いのでプレゼンにおいては一視性を重視する。又、ページごとの構成をよく考えて下さい。前に戻ったり先に飛んだりしなければ意味が分からないようなページ構成は見る側のモチベーションを下げます。

続いて色彩については多用せずに3~5色程度に絞り、作品の内容と色のイメージとがリンクすることを考える。

最後にFREEHAND講座でも「プレゼン」講座をしましたが、まずは書籍などでプレゼンシートの事例をよく観察して自分のイメージに合うものを研究してみて下さい。「学ぶ」は「まねる」です。センスとは決して自己内在的なものではなく人を感じる(SENSE)ことにより磨かれていくのだと思います。

 

参考までに上の画像は一昨年行われた僕の母校の高校の校舎改築設計プロポーザル(提案)コンペの最優秀案(岬・デザインボックス設計業務特別共同企業体)です。プロポーザルなので皆さんの「卒業設計」と同じく1/1000縮尺の提案レベルの設計です。プランの良し悪しは置いておいて、一枚の紙面の中に設計者側の主旨、主張が分かりやすく、しかも見やすくレイアウトされています。それでいて考察の深さを感じさせる内容になっています。

いろいろな所に参考となるものがあります。最後の大詰めに気を抜かず突き詰めてみて下さい。

ところで今日、ウィル・スミス主演の『幸せのちから』というDVDを見ていたらトーマス・ジェファーソンが草案したアメリカ独立宣言の話がありました。その宣言書の前文は、創造主から「全ての人間は平等に創られている」と唱い、不可侵・不可譲の自然権(神から授かった権利)として「生命、自由、幸福の追求」の権利を掲げています(ちなみに日本の憲法もこれを踏襲しています)。そう!!、「生命」と「自由」は権利だといい、「幸福」だけは権利ではなく、「追求する」権利だと。DVDではトーマス・ジェファーソンは自然には「幸福」になれない事を知っていたのかも・・・という問いかけに終わっていました。

格差社会が叫ばれる今、「幸福」の権利というものは存在しません。皆さんが「幸福」になれるか、なれないかは皆さん自身にかかっています。「卒業設計」も「幸福」を勝ち取りましょう!!

 

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